第108回 看護師国家試験 午後 問8 解説
📝 問題
エリクソン, E. H. の乳児期の心理・社会的発達段階で正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ エリクソンの乳児期の心理・社会的発達段階は基本的信頼(対 不信)である。
エリクソンの心理社会的発達理論では、乳児期の発達課題は「基本的信頼 対 基本的不信」である。 養育者による一貫した世話を通じて、乳児は世界や他者を信頼できるという感覚(基本的信頼)を獲得する。これがその後の人格発達の基盤となる。
他の選択肢は、いずれも乳児期より後の段階の課題である。自律性(自主性の前段)は幼児期前期、同一性(アイデンティティ)は青年期、親密性は成人初期にあたる。 乳児期は「基本的信頼」と即答できるようにしておく。
- 1
親密不正解
親密(性)は成人初期の発達課題であり、乳児期ではない。
- 2
同一性不正解
同一性(アイデンティティ)は青年期の発達課題である。
- 3
自主性不正解
自主性(自発性・積極性)は幼児期後期の発達課題であり、乳児期ではない。
- 4
基本的信頼正解
基本的信頼は乳児期の心理・社会的発達課題であり、養育者との一貫した関わりを通して獲得される。
📚 関連知識
| 時期 | 発達課題(対 危機) |
|---|---|
| ①乳児期 | 基本的信頼 対 基本的不信 |
| ②幼児期前期 | 自律性 対 恥・疑惑 |
| ③幼児期後期 | 自発性(積極性) 対 罪悪感 |
| ④学童期 | 勤勉性 対 劣等感 |
| ⑤青年期 | 同一性(アイデンティティ) 対 同一性拡散 |
| ⑥成人初期 | 親密性 対 孤立 |
| ⑦壮年期 | 生殖性(世代性) 対 停滞 |
| ⑧老年期 | 統合性 対 絶望 |
各段階の課題は達成か危機かの二極でとらえる。老年期の「統合性」は頻出。
参考: エリクソン『幼児期と社会』
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について