第108回 看護師国家試験 午前 問62 解説
📝 問題
先天異常で正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 軟骨無形成症は四肢が短い低身長になる。
軟骨無形成症は、骨が伸びるときの軟骨内骨化がうまく進まない病気で、四肢が短い低身長・大頭・鼻根部の陥凹を特徴とする。原因はFGFR3遺伝子の変異である。
他の3つは、身体的な特徴が入れ替えられている。 Turner症候群(45,X)は低身長で、高身長ではない。 Klinefelter症候群(47,XXY)はむしろ高身長で、四肢が長い。 Pierre Robin症候群は小顎症・舌根沈下・口蓋裂の三徴で、舌が大きいのではなく、小さい下顎のために舌が後ろへ落ち込む。
軟骨内骨化とは
骨が伸びるときに、まず軟骨ができ、それが骨に置き換わっていく仕組み。手足の長い骨はこの方法で伸びる。
- 1
軟骨無形成症は低身長になる。正解
軟骨無形成症は軟骨内骨化の障害により、四肢が短い低身長をきたす。
- 2
Turner〈ターナー〉症候群は高身長になる。不正解
Turner症候群は低身長が特徴で、高身長にはならない。
- 3
Klinefelter〈クラインフェルター〉症候群は低身長になる。不正解
Klinefelter症候群はむしろ高身長傾向であり、低身長にはならない。
- 4
Pierre Robin〈ピエール・ロバン〉症候群は巨舌症がある。不正解
Pierre Robin症候群は小顎症・舌根沈下・口蓋裂が特徴で、巨舌症ではない。
📚 混同しやすいので注意
先天異常は、疾患名と身体的な特徴を入れ替えて問われる。 体格・顔貌の特徴を疾患名と対にして覚えよう。
| 疾患 | 成因 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 軟骨無形成症 | FGFR3遺伝子の変異 | 四肢短縮型の低身長、大頭、鼻根部の陥凹。知能は正常 |
| Turner症候群 | 45,X(女性) | 低身長、翼状頸、外反肘、原発性無月経 |
| Klinefelter症候群 | 47,XXY(男性) | 高身長、四肢が長い、女性化乳房、無精子症 |
| Down症候群 | 21トリソミー | 筋緊張低下、特徴的顔貌、心奇形、知的障害 |
| Pierre Robin症候群 | 発生の異常(原因は不明) | 小顎症・舌根沈下・口蓋裂の三徴。気道閉塞に注意 |
性染色体異常は「ターナー=低身長/クラインフェルター=高身長」と対でおさえる。
参考: 標準的な小児科学・臨床遺伝学の教科書的知見
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について