第107回 看護師国家試験 午後 問79 解説
📝 問題
平成25年度〈2013年度〉の「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果」における養介護施設従事者等による虐待で最も多いのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 平成25年度(2013年度)の調査で、養介護施設従事者等による高齢者虐待のうち最も多いのは身体的虐待である。
高齢者虐待防止法に基づく調査(平成25年度)では、養介護施設従事者等による虐待の種別で最も多いのは身体的虐待である。身体的虐待は殴る・つねる・正当な理由なく身体を拘束するなどの行為を指す。 次いで心理的虐待や介護等放棄(ネグレクト)が続く。
国試では、高齢者虐待の5類型(身体的・心理的・性的・経済的虐待、介護等放棄)と、養護者による虐待・養介護施設従事者等による虐待それぞれで最多の種別が問われる。 どちらの区分でも身体的虐待が最多で、この傾向は最新の調査でも続いている。
養介護施設従事者等とは
介護老人福祉施設や訪問介護など、介護保険サービスを提供する施設・事業所で働く人。家族などの「養護者」と区別する。
- 1
性的虐待不正解
性的虐待は件数として最も少ない部類であり、最多ではない。
- 2
介護等放棄不正解
介護等放棄(ネグレクト)も一定数あるが、施設従事者等による虐待で最多ではない。
- 3
身体的虐待正解
養介護施設従事者等による虐待では身体的虐待が最も多い。
- 4
心理的虐待不正解
心理的虐待は身体的虐待に次いで多いが、最多ではない。
- 5
経済的虐待不正解
経済的虐待は施設従事者等による虐待では最多ではない。
📚 混同しやすいので注意
高齢者虐待防止法は、養護者(家族等)による虐待と養介護施設従事者等による虐待を分けて規定している。通報のしくみと身体拘束の扱いも併せて問われる。
- 虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は市町村へ通報(生命・身体に重大な危険があるときは通報が義務)
- 通報したことを理由とする解雇その他不利益な取扱いは禁止されている
- 身体拘束は切迫性・非代替性・一時性の3要件をすべて満たす場合に限り例外的に認められる
| 類型 | 内容の例 |
|---|---|
| 身体的虐待 | 殴る、つねる、正当な理由なく身体を拘束する |
| 心理的虐待 | 暴言、無視、嫌がらせ |
| 介護等放棄(ネグレクト) | 食事・入浴・排泄などの世話をしない |
| 性的虐待 | わいせつな行為をする・させる |
| 経済的虐待 | 本人の年金や財産を勝手に使う |
参考: 厚生労働省「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果」(平成25年度)/高齢者虐待防止法
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について