第107回 看護師国家試験 午後 問62 解説

一般在宅看護論✔ 監修済み

📝 問題

健康保険法による訪問看護サービスで正しいのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 健康保険法による訪問看護では、訪問看護師が訪問看護計画を立案する。

医療保険(健康保険法)に基づく訪問看護では、主治医の指示(訪問看護指示書)を受けたうえで、訪問看護師が利用者の状態をアセスメントして訪問看護計画書を作成し、実施・評価する。 対象は年齢を問わず、主治医が訪問看護を必要と認めた在宅療養者であり、要介護認定を受けていない者や、末期悪性腫瘍などで医療保険が優先される者が含まれる。

国試では「医療保険の訪問看護」と「介護保険の訪問看護」の制度の違いを整理して問う。 区分支給限度基準額(要介護度別の上限)は介護保険の仕組みであり医療保険にはない、交通費は療養費とは別に利用者負担となりうる、といった点が誤答選択肢として頻出する。 計画立案の主体が訪問看護師である点は両制度に共通する重要事項。

区分支給限度基準額とは

介護保険で、要介護度ごとに1か月に使えるサービス費用の上限を決めたもの。医療保険の訪問看護にはない仕組み。

  • 1

    サービス対象は75歳以上である。不正解

    対象は年齢で限定されず、主治医が必要と認めた在宅療養者であれば小児から高齢者まで含まれる。75歳以上に限られない。

  • 2

    訪問看護師が訪問看護計画を立案する。正解

    主治医の指示のもと、訪問看護師が利用者をアセスメントして訪問看護計画を立案・実施・評価する。

  • 3

    要介護状態区分に応じて区分支給限度基準額が定められている。不正解

    要介護状態区分に応じた区分支給限度基準額が定められているのは介護保険の訪問看護であり、健康保険法によるものではない。

  • 4

    利用者の居宅までの訪問看護師の交通費は、診療報酬に含まれる。不正解

    訪問に要する交通費は診療報酬(療養費)とは別に、実費として利用者が負担しうる。

📚 国試でよく狙われるところ

訪問看護は医療保険と介護保険の両方から給付されるが、要介護(要支援)認定を受けている人は原則として介護保険が優先される。 ただし例外的に医療保険が使われる場合があり、その例外がそのまま国試で問われる。

  • 介護保険認定者でも厚生労働大臣が定める疾病等(末期悪性腫瘍・ALS・多発性硬化症など)は医療保険が優先
  • 特別訪問看護指示書が交付された急性増悪時は、交付日から14日を限度に医療保険で頻回訪問ができる
  • 精神科訪問看護は原則として医療保険から給付される
訪問看護における医療保険と介護保険の使い分け
区分医療保険介護保険
対象要介護認定を受けていない者、例外に該当する者要介護・要支援認定を受けた者
回数原則週3回まで(例外該当時は制限なし)区分支給限度基準額の範囲内
計画訪問看護計画書(訪問看護師が作成)訪問看護計画書(居宅サービス計画に沿う)

参考: 健康保険法/厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法」

出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

この問題をアプリで演習しませんか?

この1問を演習する(無料)第107回の問題一覧を見る