第107回 看護師国家試験 午後 問49 解説
📝 問題
老年期の加齢に伴う生殖器および生殖機能の変化で正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 老年期にはエストロゲンの低下により、腟壁が萎縮して薄くなる。
女性では閉経に伴いエストロゲンが低下し、腟壁は萎縮して薄くなり、分泌物が減少して乾燥しやすくなる(萎縮性腟炎を起こしやすい)。 卵巣はエストロゲン分泌の低下とともに萎縮・縮小し、肥大するのではない。
男性では加齢に伴いテストステロンは緩やかに低下(増加ではない)し、精子形成能は低下するが完全に消失するわけではなく、高齢でも精子が存在しうる。 国試では「女性=閉経・エストロゲン低下・卵巣萎縮・腟壁菲薄化」「男性=テストステロン漸減・精子形成低下だが消失しない」という加齢変化の方向性を整理して覚えるとよい。
- 1
卵巣が肥大する。不正解
加齢に伴い卵巣は萎縮・縮小し、肥大はしない。
- 2
腟壁が薄くなる。正解
エストロゲン低下により腟壁は萎縮して薄くなり、乾燥しやすくなる。
- 3
精液中の精子がなくなる。不正解
精子形成能は低下するが、精子が完全になくなるわけではなく高齢でも精子は存在しうる。
- 4
男性はテストステロンが増加する。不正解
男性のテストステロンは加齢に伴い緩やかに低下し、増加はしない。
📚 混同しやすいので注意
加齢による生殖機能の変化は、男女を入れ替えて問われる。何が低下し、何が保たれるのかを男女で対にして覚えよう。
- 女性:エストロゲン低下により腟壁の菲薄化・分泌低下(萎縮性腟炎)、外陰の萎縮、骨盤底筋の脆弱化による骨盤臓器脱・腹圧性尿失禁
- 男性:テストステロンは緩やかに低下し、前立腺の肥大により頻尿・残尿感・尿勢低下などの排尿障害が生じやすい
- 男性は高齢でも精子形成が続き、生殖能力が完全に失われるわけではない
- 高齢者の性に関する関心・欲求は個人差が大きく、一律に失われるものではない。性感染症の予防教育も必要
参考: 老年看護学 標準テキスト
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について