第107回 看護師国家試験 午後 問23 解説
📝 問題
呼びかけに反応はないが正常な呼吸がみられる傷病者に対して、まず行うべき対応はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 反応はないが正常な呼吸がある傷病者には、まず回復体位をとる。
意識(反応)はないが正常な呼吸が保たれている場合、心停止ではないため胸骨圧迫やAEDは不要である。 この状況では、舌根沈下や嘔吐物による窒息を防ぐため側臥位の回復体位をとる。 そのうえで気道の開通を保ち、呼吸と反応の変化を続けて観察する。
国試では一次救命処置(BLS)の判断フローが頻出である。 「反応なし+正常な呼吸あり=回復体位」「反応なし+正常な呼吸なし=胸骨圧迫・AED」という分岐を区別しておく。
舌根沈下とは
意識がないときに舌の付け根が喉の奥へ落ち込み、気道をふさいでしまうこと。
- 1
下肢を挙上する。不正解
下肢挙上はショック時の対応で、正常呼吸のある傷病者にまず行う処置ではない。
- 2
胸骨圧迫を行う。不正解
胸骨圧迫は正常な呼吸がない(心停止の)場合に行うもので、呼吸がある本例では不要である。
- 3
回復体位をとる。正解
反応がなく正常呼吸がある場合は、気道確保と誤嚥予防のため回復体位をとる。
- 4
自動体外式除細動器〈AED〉を装着する。不正解
AEDは心停止に対して用いるもので、正常呼吸のある傷病者にまず装着するものではない。
📚 国試でよく狙われるところ
一次救命処置は判断の分岐を覚えることが最優先。 「反応」と「正常な呼吸」の2つで対応が決まる。
- 反応がなければ大声で応援を呼び、119番通報とAEDを依頼する
- 呼吸の確認は10秒以内。死戦期呼吸(あえぎ呼吸)は「呼吸なし」と判断して胸骨圧迫を開始する
- 正常な呼吸があれば回復体位とし、呼吸・反応の変化を継続して観察する
- 胸骨圧迫は胸骨の下半分を約5cm(6cmを超えない)、100〜120回/分、圧迫解除を十分に行う
- 人工呼吸ができない・ためらう場合は胸骨圧迫のみを続ける
- AEDは電源を入れ音声メッセージに従う。解析中・通電時は傷病者に触れない
参考: JRC蘇生ガイドライン(一次救命処置)
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について