第107回 看護師国家試験 午前 問8 解説

⭐ 必修老年看護学✔ 監修済み

📝 問題

老年期の身体的な特徴はどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 老年期には高音域における聴力が低下する。

加齢に伴う難聴(老人性難聴)は、内耳の有毛細胞が変性することで高音域から先に聴力が低下するのが特徴である。

老年期の生理的変化は、多くが「減る・低下する」方向に進む。 体内総水分量は減少し、胸腺は萎縮して重量が減り、嗅覚は閾値が上昇して感じにくくなる。

閾値とは

その感覚が「ある」と気づける、いちばん弱い刺激の大きさ。閾値が上がるほど強い刺激でないと気づけず、感じにくくなる。

有毛細胞とは

内耳にあって、音の振動を神経の信号に変える細胞。表面に毛のような突起があることからこの名がつく。

  • 1

    総水分量が増加する。不正解

    老年期は体内総水分量が減少する。

  • 2

    胸腺の重量が増加する。不正解

    胸腺は加齢とともに萎縮し重量は減少する。

  • 3

    嗅覚の閾値が低下する。不正解

    嗅覚は閾値が上昇(感度低下)する。

  • 4

    高音域における聴力が低下する。正解

    老人性難聴では高音域から聴力が低下する。

📚 ここも一緒におさえておこう

老年期の変化は「予備力・適応力の低下」としてまとめられる。高齢者との会話では、低めの声でゆっくり、正面から口元が見えるように話すとよい。

加齢に伴う主な生理的変化
系統変化
体液体内総水分量が減少し脱水になりやすい
免疫胸腺が萎縮し細胞性免疫が低下する
聴覚高音域から聴力が低下する(老人性難聴)
視覚水晶体の調節力低下(老視)、明暗順応の低下
嗅覚・味覚閾値が上昇し感じにくくなる
呼吸肺活量が低下し残気量が増加する
循環血管が硬くなり収縮期血圧が上昇、脈圧が増大する
腎糸球体濾過量と尿濃縮力が低下する
消化唾液・胃液の分泌低下、腸蠕動の低下
骨・筋骨量が減少し、筋肉量も減少する(サルコペニア)

参考: 老年看護学 加齢に伴う生理的変化

出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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