第107回 看護師国家試験 午前 問41 解説
📝 問題
全身麻酔下で食道再建術を受ける患者への術前オリエンテーションで適切なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 全身麻酔の術前オリエンテーションとして「麻酔の際は喉に呼吸用の管(気管挿管)を入れる」と説明するのが適切である。
全身麻酔では気道確保と人工呼吸のため気管挿管を行う。術前に「喉に呼吸用の管を入れる」と説明しておくと、覚醒後の咽頭違和感への心構えにもなる。
呼吸訓練は一般に鼻から吸って口からゆっくり吐く腹式呼吸を指導する(口から吸って鼻から吐くのは向きが逆)。腸管前処置の下剤は消化管手術で必要な場合もあるが、「手術直前」ではなく前日までに行う。コンタクトレンズは眼損傷・脱落防止のため術前に必ず外す。
- 1
「口から息を吸って鼻から吐く練習をしてください」不正解
術前の呼吸訓練は鼻から吸って口からゆっくり吐く腹式呼吸で、口から吸って鼻から吐くのは向きが逆である。
- 2
「手術の直前に下剤を飲んでもらいます」不正解
腸管前処置の下剤は、必要な場合でも前日までに行う。
- 3
「手術中はコンタクトレンズをつけたままで良いです」不正解
コンタクトレンズは角膜損傷や脱落を防ぐため、術前に必ず外す。
- 4
「麻酔の際は喉に呼吸用の管を入れます」正解
全身麻酔では気道確保のため気管挿管を行い、喉に呼吸用の管を入れると説明することは適切である。
📚 国試でよく狙われるところ
全身麻酔の手術は、術前の準備(外すもの・絶飲食・呼吸訓練)と術後合併症の予防が、そのまま問われる。何を防ぐための準備かとセットで覚えよう。 食道再建術は侵襲が大きく、術後肺合併症(無気肺・肺炎)や反回神経麻痺による嗄声・誤嚥、縫合不全のリスクが高い。術前からの呼吸訓練と口腔ケアが合併症予防に有効である。
- 術前に外すもの=義歯・コンタクトレンズ・指輪などの装飾品・マニキュア(SpO2測定の妨げ)・化粧。
- 呼吸訓練は腹式呼吸(鼻から吸って口からゆっくり吐く)、インセンティブスパイロメトリー、含嗽と排痰法。禁煙は早いほどよい。
- 術前絶飲食は、食事は手術の8時間前まで、清澄水は2時間前までが目安とされる。
- 深部静脈血栓症の予防に弾性ストッキング・間欠的空気圧迫法・早期離床を行う。
参考: 系統看護学講座 成人看護学 周術期看護
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について