第107回 看護師国家試験 午前 問118 解説

状況設定母性看護学✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み117、118の問いに答えよ。Aさん(31歳、初産婦)。妊娠40週1日。午前5時に陣痛が始まり入院し、午後2時に子宮口が4cmまで開大し破水した。このとき、Aさんは陣痛のたびに緊張して身体を固くし、痛みがないときは眠そうにしている。昼食は、プリン1個と牛乳1本を摂っている。Aさんは「赤ちゃんは、なかなか生まれないですね」と疲れた表情で看護師に話す。 このときのAさんへの対応として適切なのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 疲労し痛みのないときに眠そうにしている産婦には、眠いときは眠るよう促し休息を勧めるのが適切である。

Aさんは分娩第1期(子宮口4cm開大)で、陣痛のたびに緊張するが、痛みのない間欠期には眠そうにして疲れた表情を見せている。 分娩はこの先も長く続く見込みで、間欠期に休息と睡眠をとって体力を温存することが、その後の分娩進行に備えるうえで大切になる。 眠いときは眠るよう促すのが、この時点の対応として適切である。

分娩期の看護は、産婦の体力を保ちながら、分娩の進み具合に合わせて援助を選ぶ。 子宮口4cmの第1期でいきむのは早すぎ、階段の昇り降りは疲れた産婦をさらに消耗させる。破水後の入浴は感染のおそれがあり、勧める場面ではない。

  • 1

    「陣痛に合わせていきんでみましょう」不正解

    子宮口4cmの分娩第1期でいきむのは早すぎ、分娩の進行をかえって妨げる。

  • 2

    「眠いときは眠るようにしましょう」正解

    痛みのない間欠期に休息・睡眠をとって体力を温存することは、その後の分娩に備え適切である。

  • 3

    「階段の昇り降りをしましょう」不正解

    疲労した産婦に階段昇降を勧めるのはさらなる消耗を招く。

  • 4

    「お風呂に入ってみましょう」不正解

    破水後の入浴は感染のおそれがあり、この時点では控える。

📚 ここも一緒におさえておこう

分娩は、期ごとの範囲と看護の要点を入れ替えて問われる。何が起きる時期かと援助の中身を対にして覚えよう。 子宮口が全開大する前にいきむと子宮頸管の浮腫や裂傷、産婦の疲労を招くため、いきみ逃し(短く息を吐く呼吸、肛門部の圧迫)を援助する。

分娩の経過と看護
分娩期範囲看護の要点
第1期(開口期)陣痛開始〜子宮口全開大(10cm)初産婦で10〜12時間程度。間欠期の休息、水分とエネルギーの補給、定期的な排尿の促し、呼吸法とリラックスの援助
第2期(娩出期)子宮口全開大〜児娩出初産婦で2〜3時間程度。陣痛発作に合わせた努責の誘導、会陰保護、児心音の頻回な確認
第3期(後産期)児娩出〜胎盤娩出15〜30分程度。胎盤剝離徴候の確認、子宮収縮と出血量の観察
第4期胎盤娩出後2時間弛緩出血や産道裂傷による出血に注意し、子宮収縮とバイタルサインを観察する

参考: 医療情報科学研究所編『母性看護学』/日本助産師会 分娩期ケアの指針

出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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