第106回 看護師国家試験 午後 問58 解説
📝 問題
地域包括ケアシステムについて正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 地域包括ケアシステムは、本人・家族が在宅生活を選び、それを受け止める心構えをもつことを前提としている。
地域包括ケアシステムは、住み慣れた地域で最期まで暮らせるように、住まい・医療・介護・予防・生活支援を切れ目なくつなぐしくみである。 これを植木鉢にたとえた図では、いちばん下の皿が本人・家族の選択と心構えにあたる。 どこでどう暮らしたいかを本人と家族が選び、その暮らしに伴うことを引き受けてはじめて、上に乗る鉢や土や葉が働く。
他の選択肢は、範囲と主体を取り違えている。 組み立てる単位は、おおむね30分以内に必要なサービスが届く日常生活圏域であり、地域ごとに事情が違うので全国一律にはならない。
なお現在の図では、皿の表現が「本人の選択と本人・家族の心構え」に改められ、選ぶ主体が本人であることがはっきりした。
日常生活圏域とは
市町村が定める、おおむね30分以内に必要なサービスが届く範囲。中学校区くらいの広さが目安になる。
- 1
都道府県を単位として構築することが想定されている。不正解
単位となるのは中学校区を目安とした日常生活圏域で、都道府県のような広い範囲ではない。
- 2
75歳以上の人口が急増する地域に重点が置かれている。不正解
75歳以上が急増する大都市部と、増加は緩やかでも人口が減る町村部とでは事情が違う。どの地域に重点を置くかを国が決めるしくみではない。
- 3
本人・家族の在宅生活の選択と心構えが前提条件とされている。正解
植木鉢の図でいちばん下の皿にあたるのが本人・家族の選択と心構えで、ほかのすべてがこの上に乗る。
- 4
地域特性にかかわらず同じサービスが受けられることを目指している。不正解
高齢化の進み方も使える資源も地域ごとに違うため、市町村や都道府県が地域の特性に応じてつくり上げる。
📚 国試でよく狙われるところ
地域包括ケアシステムは、2025年に団塊の世代が75歳以上になることを目途に整えられ、いまは2040年を見据えた深化・推進が課題になっている。 植木鉢の図はどこに何が入るかを入れ替えて問われる。下から順に積み上げて覚えよう。
- 皿=本人の選択と本人・家族の心構え(すべての土台)
- 鉢=すまいとすまい方
- 土=介護予防・生活支援
- 葉=医療・看護/介護・リハビリテーション/保健・福祉
参考: 厚生労働省「地域包括ケアシステムの構築について」/地域包括ケア研究会報告書
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について