第106回 看護師国家試験 午前 問40 解説
📝 問題
入院中の妻を亡くした直後の夫へのグリーフケアで最も適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 死後の処置は、夫が希望する場合に一緒に行うのが最も適切である。
グリーフケアは、大切な人を失った人の悲しみに寄り添い、その人なりの立ち直りを支える関わりである。死別の直後から始まり、遺族が日常を取り戻すまで続く。
死後の処置を一緒に行うことは、遺族にとって故人との最後の時間になり、してあげられたという実感が悲嘆の整理を助ける。 ただし押しつける関わりではないので、本人が希望するかを確かめてから声をかける。
- 1
妻の話を夫とすることは避ける。不正解
逆。故人の話をすることは、思い出を語りながら死を受けとめていく作業を助ける。夫が話したいときは、さえぎらずに聴く。
- 2
夫の悲嘆が軽減してからケアを開始する。不正解
グリーフケアは死別の直後から、人によっては亡くなる前から始まる関わりである。悲しみが強い時期こそ、そばにいて話を聴くことに意味がある。
- 3
夫が希望する場合は死後の処置を一緒に行う。正解
夫が希望するなら、死後の処置を一緒に行う。妻のために何かできたという実感が、悲しみを整理する助けになる。
- 4
妻を亡くした夫のためのサポートグループへの参加を促す。不正解
サポートグループは、同じ体験をした人どうしが語り合う場である。死別の直後は気持ちの整理がつかないため、時期をみて情報として伝える。
📚 ここも一緒におさえておこう
悲嘆の反応は、見守ってよい過程か専門的な支援が要る状態かを見分ける形で問われる。時期と内容を対にして覚えよう。
- 予期悲嘆=亡くなる前から始まる悲しみ。家族への支援は死別より前から始まる
- 正常な悲嘆=不眠、食欲低下、故人の声が聞こえた気がするなどが起こり、時間とともに和らぐ
- 複雑性悲嘆=強い悲嘆が長く続いて日常生活が営めない状態。専門的な支援につなぐ
参考: 系統看護学講座 基礎看護学(臨終時のケアと家族への援助)
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について