第106回 看護師国家試験 午前 問33 解説

📝 問題

Alzheimer〈アルツハイマー〉病で正しいのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ Alzheimer〈アルツハイマー〉病では、脳にアミロイドβタンパクが蓄積する。

Alzheimer〈アルツハイマー〉病では、神経細胞の外側にアミロイドβタンパクがたまり、内側には異常なタウタンパクがたまる。この変化で神経細胞が失われ、脳が少しずつ縮んでいく。 萎縮が強く出るのは海馬を含む側頭葉の内側で、ここは新しい記憶をつくる場所にあたる。

そのため最初に現れるのは記銘力障害で、ゆっくり進行しながら見当識障害や実行機能の低下が加わる。

記銘力障害とは

新しいことを覚えこむ力が落ちた状態。数分前の出来事や、さっき聞いた話が残らなくなる。

  • 1

    基礎疾患として高血圧症が多い。不正解

    高血圧症が土台になりやすいのは血管性認知症である。脳梗塞や脳出血のあとに階段状に悪くなり、障害された部位に応じて症状がまだらに出る。

  • 2

    初期には記銘力障害はみられない。不正解

    逆。記銘力障害はAlzheimer〈アルツハイマー〉病の初期から現れる症状で、さっき聞いた話や数分前の出来事が残らなくなる。

  • 3

    アミロイドβタンパクが蓄積する。正解

    神経細胞の外にアミロイドβタンパクがたまることが、Alzheimer〈アルツハイマー〉病で起きている変化にあたる。

  • 4

    MRI所見では前頭葉の萎縮が特徴的である。不正解

    Alzheimer〈アルツハイマー〉病で強く萎縮するのは海馬を含む側頭葉の内側である。前頭葉と側頭葉が縮み、人格の変化や社会のルールを外れた行動が目立つのは前頭側頭型認知症になる。

📚 混同しやすいので注意

認知症は種類ごとの特徴を入れ替えて問われる。原因となる変化と、初期に目立つ症状を1組で覚えよう。

主な認知症の特徴
種類原因となる変化初期に目立つ症状
Alzheimer〈アルツハイマー〉病アミロイドβタンパクの蓄積、海馬の萎縮もの忘れ(記銘力障害)
血管性認知症脳梗塞・脳出血まだらな症状、階段状の悪化
Lewy〈レビー〉小体型認知症レビー小体の出現くり返す幻視、パーキンソン症状
前頭側頭型認知症前頭葉・側頭葉の萎縮人格の変化、同じ行動のくり返し

参考: 厚生労働省 e-ヘルスネット(認知症)/系統看護学講座 成人看護学(脳・神経)

出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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