第105回 看護師国家試験 午後 問80 解説
📝 問題
関節リウマチで療養している人への日常生活指導で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 水道の蛇口をレバー式にすると手指をひねらずに開閉でき、関節を守る工夫として適切である。
関節リウマチでは手指の小さな関節が壊れやすく、力のかけ方しだいで変形が進む。 生活の指導は、小さい関節に強い力をかけないことが軸になる。
蛇口のハンドルをひねる動作は手指をねじる力がかかり、尺側偏位などの変形を進めやすい。 レバー式にすれば、手のひらや前腕で押し下げるだけで開閉でき、大きい関節に力を分散できる。
残りは関節への負担を増やす。床からの立ち座りは膝と股関節に、階段の上り下りは下肢の関節に大きな力がかかる。小さなボタンの留め外しは指先でつまむ動作を繰り返させる。やわらかいマットレスは体が沈み込み、寝返りや起き上がりのたびに関節を余分に使うことになる。
尺側偏位とは
関節リウマチで、手指が小指側へ流れるように曲がっていく変形。手の甲側から見るとよく分かり、物をつまむ力が落ちる。
- 1
床に座って靴下を履く。不正解
床からの立ち座りは膝と股関節に大きな力がかかる。椅子に座り、ソックスエイドなどの自助具を使う。
- 2
2階にある部屋を寝室にする。不正解
階段の上り下りは下肢の関節への負担が大きい。寝室は1階にして生活の動線を短くする。
- 3
水道の蛇口をレバー式にする。正解
レバー式なら手のひらや前腕で押して開閉でき、手指をひねる力がかからない。
- 4
ボタンで着脱する衣服を選択する。不正解
小さなボタンは指先でつまむ動作を繰り返させる。かぶって着る服やマジックテープの服を選ぶ。
- 5
寝具はやわらかいマットレスにする。不正解
やわらかいマットレスは体が沈み込み、寝返りや起き上がりで関節を余分に使う。適度に硬いものを選ぶ。
📚 ここも一緒におさえておこう
関節リウマチの生活指導は、関節を守る工夫として何を選ぶかで問われる。力のかけ方・道具・休み方の3つで整理しよう。
- 物は指先でつままず、両手で下から支えて持つ
- ドアノブ・蛇口・調理器具は、握らずに押す形のものに替える
- 同じ姿勢を長く続けず、こまめに休みを入れる
- 朝のこわばりが強い時間帯には、細かい手作業を入れない
参考: 標準的な成人看護学(関節リウマチの関節保護とセルフケア指導)
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について