第105回 看護師国家試験 午後 問71 解説
📝 問題
ビタミンの欠乏とその病態との組合せで正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ ビタミンB1が欠乏すると乳酸がたまり、代謝性アシドーシスを起こす。
ビタミンB1は、糖をエネルギーに変える過程で働く補酵素である。不足すると糖の分解が途中で止まって乳酸がたまり、血液が酸性に傾いて代謝性アシドーシスになる。
ビタミンB1の欠乏で起こる代表的な病気は脚気(下肢のむくみ・しびれ・心不全)とウェルニッケ脳症(眼球運動の障害・歩行のふらつき・意識の混濁)である。 アルコールを多く飲む人、偏った食事の人、点滴だけで栄養をとっている人で起こりやすい。
代謝性アシドーシスとは
体に酸がたまるか、重炭酸イオンが失われて血液が酸性に傾いた状態。深く速い呼吸で二酸化炭素を吐き出して補おうとする。
- 1
ビタミンA ── 壊血病不正解
ビタミンAが欠乏すると夜盲症や皮膚・粘膜の乾燥が起こる。壊血病はビタミンCの欠乏で生じる。
- 2
ビタミンB1 ── 代謝性アシドーシス正解
ビタミンB1が欠乏すると乳酸がたまって代謝性アシドーシスになる。脚気やウェルニッケ脳症も同じ欠乏で生じる。
- 3
ビタミンC ── 脚気不正解
ビタミンCが欠乏するとコラーゲンを作れず、歯ぐきや皮下から出血する壊血病になる。脚気はビタミンB1の欠乏で生じる。
- 4
ビタミンD ── 悪性貧血不正解
ビタミンDが欠乏するとカルシウムの吸収が落ち、小児ではくる病、成人では骨軟化症になる。悪性貧血はビタミンB12の欠乏で生じる。
- 5
ビタミンE ── 出血傾向不正解
ビタミンEは抗酸化作用をもち、欠乏すると赤血球がこわれやすくなって溶血性貧血をきたす。出血傾向はビタミンKの欠乏で生じる。
📚 国試でよく狙われるところ
ビタミンは、欠乏症の組合せを入れ替えて問われる。ビタミン名と欠乏症を1対1で結びつけて覚えよう。
| ビタミン | 欠乏で起こること |
|---|---|
| A | 夜盲症、皮膚・粘膜の乾燥 |
| B1 | 脚気、ウェルニッケ脳症、代謝性アシドーシス |
| B12 | 悪性貧血、末梢神経の障害 |
| C | 壊血病(出血しやすい、傷が治りにくい) |
| D | くる病(小児)、骨軟化症(成人) |
| E | 溶血性貧血 |
| K | 出血傾向(新生児では新生児メレナ、頭蓋内出血) |
参考: 栄養学(ビタミンの働きと欠乏症)/疾病の成り立ちと回復の促進(代謝の異常)
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について