第105回 看護師国家試験 午後 問45 解説
📝 問題
維持血液透析中の看護で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 維持血液透析中は、筋肉のけいれんの出現に注意する。
血液透析では、短い時間で体の水分と電解質が大きく動く。 この急な変化で起こるのが筋肉のけいれん(こむら返り)で、除水が多すぎるときや血圧が下がったときに、下肢を中心に現れる。 出たら除水の速さを見直し、医師に報告する。
他の3つは、透析中の体の変化に合っていない。シャント肢は圧迫も締めつけも避ける部位で、抑制はしない。18℃の室温は低すぎて、体外循環で体温を奪われている患者には寒さの苦痛になる。吐き気は血圧低下のはじまりであることが多く、座位にすると血圧はさらに下がる。
シャントとは
透析のために、腕の動脈と静脈を手術でつないで太くした血管。ここに針を刺して血液を出し入れする。
- 1
シャント肢を抑制する。不正解
シャントのある腕は、圧迫も締めつけも避ける。抑制帯で固定すると血流が落ち、閉塞につながる。
- 2
室温を18℃に設定する。不正解
18℃は低すぎる。体外循環で体温が奪われるため、患者が寒さを感じない室温に保つ。
- 3
筋肉のけいれんの出現に注意する。正解
急な除水や電解質の変化で下肢の筋肉がけいれんしやすい。除水の速さを見直し、医師に報告する。
- 4
患者が吐き気を感じたら座位にする。不正解
逆。吐き気は血圧低下のはじまりであることが多い。除水を止め、仰臥位にして下肢を挙げ、血圧を測る。
📚 国試でよく狙われるところ
血液透析は、透析中に起こる症状と、シャントの守り方の2つが問われる。症状はどれも「引きすぎ」から説明できる。
- 血圧低下=除水が速すぎるときに起こる。あくび・冷汗・吐き気が前ぶれになる
- 不均衡症候群=導入期に多い。血液中の老廃物が急に減って脳がむくみ、頭痛・吐き気・けいれんが出る
- シャント肢では血圧測定・採血・点滴をしない。腕時計や重い荷物、腕枕も避ける
- 毎日、シャントに手を当ててスリル(ざわざわした振動)と血管の音を確かめる
参考: 系統看護学講座 成人看護学 腎・泌尿器/日本透析医学会 血液透析療法ガイドライン
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について