第105回 看護師国家試験 午後 問43 解説
📝 問題
セルフケア行動を継続するための支援で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ セルフケア行動を続けるには、行動を習慣にすることが大切だと伝える。
セルフケア行動が続くかどうかは、意志の強さではなく、その行動が生活の中に習慣として組み込まれるかで決まる。 歯みがきのように、意識しなくても手が動く形になれば長続きする。 決まった時間や場所と結びつける、記録をつけるといった工夫がここに効く。
他の3つは、続ける力をかえって削ぐ。目標を看護師が決めれば、患者は自分のこととして取り組みにくい。目標は患者自身が達成できる水準で立てるもので、高すぎると失敗を重ねて自己効力感を下げる。これまでの生活の中にある工夫や成功体験は、その人の強みとして活かす。
自己効力感とは
「自分ならこれをやれそうだ」という見通しのこと。高いほど行動を始めやすく、続けやすい。
- 1
看護師が患者の目標を設定する。不正解
目標は患者自身が決める。看護師が決めた目標は自分のこととして受け止めにくく、続かない。
- 2
目標は達成が容易でない水準にする。不正解
目標は達成できる水準から始める。届かない目標は失敗の経験を重ね、自己効力感を下げる。
- 3
行動の習慣化が重要であることを伝える。正解
セルフケア行動は習慣になれば続く。生活の決まった場面と結びつけて組み込むよう伝える。
- 4
これまでの経験は忘れて新たな方法で取り組むよう促す。不正解
これまでの経験は捨てるものではない。うまくいった工夫や生活の型を土台にすると、新しい行動も定着しやすい。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
セルフケアの支援は、自己効力感をどう高めるかで問われる。高める4つの道すじを覚えておこう。
- 遂行行動の達成(成功体験)=小さな目標を達成し、できた経験を積み重ねる。4つの中でいちばん強い
- 代理的経験=同じ病気の人がうまくやっている様子を見る
- 言語的説得=できていることを具体的に認めて伝える
- 生理的・情動的状態=体が軽くなった、数値が良くなったという手ごたえ
参考: 系統看護学講座 成人看護学総論
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について