第105回 看護師国家試験 午後 問12 解説
📝 問題
特定の抗原となる物質によって生じるアレルギー反応で引き起こされるショックはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ アレルギー反応によって引き起こされるのはアナフィラキシーショックである。
アナフィラキシーショックは、食物・薬・蜂毒などの抗原が体に入って起こるⅠ型アレルギーによるショックである。 肥満細胞からヒスタミンなどが一気に放出され、全身の血管が広がって血圧が下がる。のどや気管支もむくんで狭くなり、呼吸が苦しくなる。
数分から数十分で急速に進むため、アドレナリンの筋肉内注射を最優先で行う。
肥満細胞とは
皮膚や粘膜にいる免疫の細胞。アレルギーの引き金になるヒスタミンなどを蓄えており、肥満とは関係がない。
- 1
心原性ショック不正解
心原性ショックは、心筋梗塞や重い不整脈で心臓のポンプの働きが落ちて起こる。
- 2
出血性ショック不正解
出血性ショックは、大量の出血で体をめぐる血液の量そのものが減って起こる。
- 3
神経原性ショック不正解
神経原性ショックは、脊髄損傷などで交感神経の緊張が失われ、血管が広がって血圧が下がるものである。
- 4
アナフィラキシーショック正解
アナフィラキシーショックは、抗原に対するアレルギー反応で血管が広がり、血圧が下がるものである。
📚 混同しやすいので注意
ショックは名前と原因を入れ替えて問われる。「血液が足りない・心臓が動かない・流れがせき止められる・血管が広がりすぎる」の4つに束ねて覚えよう。
| 分類 | 起こる仕組み | 代表例 |
|---|---|---|
| 循環血液量減少性 | 体をめぐる血液が減る | 大量出血、重い脱水、広範囲の熱傷 |
| 心原性 | 心臓のポンプの働きが落ちる | 心筋梗塞、重い不整脈 |
| 心外閉塞・拘束性 | 心臓の外で血液の流れがせき止められる | 心タンポナーデ、緊張性気胸、肺血栓塞栓症 |
| 血液分布異常性 | 血管が広がって血圧が保てない | アナフィラキシー、敗血症、脊髄損傷(神経原性) |
参考: 日本アレルギー学会「アナフィラキシーガイドライン」
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について