第105回 看護師国家試験 午後 問108 解説

状況設定母性看護学✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み106〜108の問いに答えよ。Aさん(28歳、女性、会社員)は、結婚後1年で夫と2人で暮らしている。仕事上の役割も増えている。次回月経予定日を2週過ぎても月経がみられないため、勤務先近くの産婦人科クリニックを受診した。月経周期は28日型で、最終月経は3月2日から4日間であった。診察の結果、妊娠と診断された。 Aさんの次回の受診は4週後になった。Aさんは「数日前から朝起きたときやおなかがすいたときに吐き気がします。次の受診までに私の体にどのような変化が起こるのでしょうか」と話した。 看護師のAさんに対する説明で最も適切なのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ この時期からおりもの(帯下)が多くなることを説明するのが最も適切である。

Aさんは妊娠6週1日で、次の受診は妊娠10週ごろにあたる。まだ妊娠初期で、つわりとともに体の変化が始まる時期である。

妊娠するとエストロゲンが増え、腟や子宮頸管からの分泌がさかんになる。妊娠の経過とともにおりもの(帯下)が増えるのはこのためである。 乳白色でさらさらとし、においやかゆみを伴わなければ生理的な変化である。 外陰部が湿りやすくなるので、下着をこまめに替えて清潔を保つよう伝える。

残る3つは、起こるとしても妊娠の後半である。皮膚のかゆみは妊娠後期に多い。 仰向けで気分が悪くなるのは、大きくなった子宮が下大静脈を押さえる仰臥位低血圧症候群で、これも妊娠後期の変化である。 下肢のけいれん(こむら返り)は、子宮の増大や体重の増加が加わる妊娠中期以降に多い。

  • 1

    「体がかゆくなります」不正解

    妊娠中のかゆみは妊娠初期の変化ではなく、腹部が大きくなって皮膚が伸びる妊娠後期に出やすい。

  • 2

    「おりものが多くなります」正解

    エストロゲンの増加で腟と子宮頸管の分泌が増え、妊娠の早い時期からおりものが多くなる。においやかゆみがなければ生理的な変化である。

  • 3

    「仰向けで寝ていると気分が悪くなります」不正解

    仰臥位低血圧症候群は、大きくなった子宮が下大静脈を押さえて血圧が下がるもの。子宮が大きくなる妊娠後期に起こる。

  • 4

    「下肢にけいれんが起こりやすくなります」不正解

    こむら返りは、子宮が大きくなって下肢の血流や神経が影響を受ける妊娠中期以降に多い。

📚 国試でよく狙われるところ

妊娠期のマイナートラブルは、症状と起こる時期を入れ替えて問われる。時期とセットで覚えよう。

  • 妊娠初期=つわり・眠気・頻尿。水分もとれず体重が減るほど強いときは妊娠悪阻として治療の対象になる
  • 妊娠中期=便秘・腰背部痛・こむら返り・貧血(血液の量が増えて薄まる)
  • 妊娠後期=胸やけ・下肢のむくみ・静脈瘤・眠りにくさ

参考: 医療情報科学研究所編『病気がみえる 産科』/系統看護学講座 母性看護学

出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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