第105回 看護師国家試験 午前 問70 解説
📝 問題
接触性皮膚炎の原因となるアレルギー反応で正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 接触性皮膚炎の原因となるのはⅣ型アレルギー反応である。
接触性皮膚炎(かぶれ)は、金属やゴム、化粧品などに触れた場所にⅣ型アレルギーが起こったものである。はじめて触れたときに体がその物質を覚え(感作)、次に同じものに触れると、覚えたT細胞が集まって炎症を起こす。 抗体ではなく細胞がはたらくため反応が出るまでに時間がかかり、触れてから24〜48時間後に赤みやかゆみが強くなる。診断には、疑う物質を背中に貼って反応をみるパッチテストを使う。
他の型は仕組みが違う。 Ⅰ型はIgE抗体と肥満細胞による即時型で、花粉症やアナフィラキシーが代表である。Ⅱ型は細胞の表面についた抗体がその細胞を壊す反応、Ⅲ型は抗原と抗体のかたまりが組織にたまって炎症を起こす反応である。Ⅴ型は受容体に対する抗体が細胞を刺激し続けるもので、バセドウ病が代表である。
感作とは
体がある物質を「異物」として覚え、次に出会ったときに反応できる状態になること。かぶれは、感作された物質にもう一度触れたときに起こる。
- 1
Ⅰ型不正解
Ⅰ型はIgE抗体による即時型で、触れてすぐに起こる。花粉症・気管支喘息・アナフィラキシーが代表である。
- 2
Ⅱ型不正解
Ⅱ型は、細胞の表面に結びついた抗体がその細胞を壊す反応である。不適合輸血や自己免疫性溶血性貧血がこれにあたる。
- 3
Ⅲ型不正解
Ⅲ型は、抗原と抗体が結びついたかたまりが血管や腎臓にたまって炎症を起こす。全身性エリテマトーデスや急性糸球体腎炎がこれにあたる。
- 4
Ⅳ型正解
Ⅳ型はT細胞がはたらく遅延型で、触れてから24〜48時間後に反応が強くなる。接触性皮膚炎とツベルクリン反応が代表である。
- 5
Ⅴ型不正解
Ⅴ型は、受容体に対する抗体が細胞を刺激し続けるものである。甲状腺が刺激され続けるバセドウ病がこれにあたる。
📚 国試でよく狙われるところ
アレルギーは、型と代表的な病気を入れ替えて問われる。型ごとに代表を1つずつ言えるようにしておこう。
| 型 | はたらくもの | 代表的な病気 |
|---|---|---|
| Ⅰ型(即時型) | IgE抗体・肥満細胞 | 花粉症、気管支喘息、アナフィラキシー |
| Ⅱ型(細胞傷害型) | IgG・IgM抗体 | 不適合輸血、自己免疫性溶血性貧血、免疫性血小板減少性紫斑病 |
| Ⅲ型(免疫複合体型) | 抗原抗体複合体 | 全身性エリテマトーデス、急性糸球体腎炎、過敏性肺炎 |
| Ⅳ型(遅延型) | T細胞 | 接触性皮膚炎、ツベルクリン反応、移植した臓器の拒絶反応 |
| Ⅴ型(刺激型) | 受容体に対する抗体 | バセドウ病 |
参考: 標準的な病態生理学(アレルギー反応の分類)/日本皮膚科学会 接触皮膚炎診療ガイドライン
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について