第104回 看護師国家試験 午後 問69 解説
📝 問題
Aさん(80歳、女性)は、1人で暮らしている。内科と整形外科とを受診しているが、2週前から内服薬の飲み間違いがあり、主治医から訪問看護師に服薬管理の依頼があった。 Aさんがセルフケアを維持して内服するための訪問看護師の服薬管理の支援で最も適切なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 飲み間違いを減らしながら自分で内服を続けられるよう、内服薬を1回分ごとにまとめる。
Aさんは2つの診療科から薬が出ており、種類も飲む時間もばらばらになっている。 選ぶ場面が多いほど間違いは起こりやすい。
飲む時点ごとに薬を1袋にまとめる一包化にすると、袋を取り出して飲むだけで済み、残りを見れば飲み忘れも分かる。 Aさんが自分で飲み続けられるやり方を保ったまま、間違いだけを減らせる。 一包化は主治医の了解を得たうえで薬局に頼める。
残る3つは、Aさんができることを取り上げたり、管理をかえって複雑にしたりする。
- 1
内服薬は薬局から訪問看護師が受け取る。不正解
薬を受け取ることはAさんが続けられている行為である。看護師が代わりに受け取ると、できていたことまで失われる。
- 2
自宅での内服薬の保管場所を分散する。不正解
逆。保管場所を分けると探す手間と飲み忘れが増える。保管は1か所にまとめ、目につく場所に置くほうが管理しやすい。
- 3
内服指導を診療科ごとに依頼する。不正解
複数の科から出た薬は、まとめて見ないと重複や飲み合わせに気づけない。かかりつけ薬局で一つにまとめて確認してもらう。
- 4
内服薬を1回分ごとにまとめる。正解
袋を開けるだけで1回分がそろうため、取り違えが起こりにくい。飲む時点を袋に印刷してもらうと、さらに分かりやすくなる。
📚 国試でよく狙われるところ
高齢者の服薬支援は、本人の力を残したまま間違いを減らす工夫を選ばせる形で問われる。「取り上げるのではなく、やりやすくする」で判断しよう。
- お薬カレンダーや配薬ボックスに日付と時間ごとにセットすると、飲み忘れがひと目で分かる
- お薬手帳を1冊にまとめると、複数の医療機関の薬の重複や飲み合わせを確認できる
- 薬の数が多い、目や手指が思うように使えないときは、医師や薬剤師に相談して薬の数や剤形を見直してもらう
参考: 厚生労働省 高齢者の医薬品適正使用の指針/系統看護学講座 在宅看護論
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について