第104回 看護師国家試験 午前 問37 解説
📝 問題
終末期の患者の妻は患者の死期が近いことを受け入れがたい状態である。妻の気持ちを受容する看護師の言動として最も適切なのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 死期が近いことを受け入れがたい妻には、いまのつらさをそのまま受け止める言葉をかけるのが最も適切である。
妻はまだ夫の死を受け入れられない段階にいる。 このときに必要なのは先へ進ませることではなく、いま抱えているつらさをそのまま受け止めて気持ちを話しやすくすることである。
「今がつらいときですね」は、妻の感じている苦しさを言葉にして返す共感の応答である。 気持ちを否定も肯定もせずそばにいる姿勢を示すので、妻は自分のペースで思いを語れる。
残る3つは看護師が結論や次の行動を先に示すもので、まだ受容に至っていない妻を置き去りにする。
- 1
「今がつらいときですね」正解
妻のいまの苦しさを言葉にして返す共感の応答。気持ちをこのまま話してよい、という合図になる。
- 2
「死を受け入れるしかないと思いますよ」不正解
看護師の考えを押しつける言葉。まだ受け入れられない妻の気持ちを否定することになる。
- 3
「最期にしてあげたいことを考えましょう」不正解
看護師が先の行動へ話を進める言葉。妻の準備が整う前に持ち出すと、つらさが置き去りになる。
- 4
「亡くなった後の準備をすぐに始めましょう」不正解
死を前提にした準備を促す言葉。受け入れられていない段階では、妻をさらに追い詰める。
📚 国試でよく狙われるところ
終末期の患者や家族への言葉かけは、選択肢を並べて「最も適切なもの」を選ばせる形で毎回出る。看護師が結論を言う言葉は選ばない、と決めておこう。 選ばれないのは、励ます・説得する・次の行動を促す・話題をそらす応答である。 選ばれるのは、相手の感情をそのまま言葉にして返し、話を続けやすくする応答である。
参考: 系統看護学講座 基礎看護学「基礎看護技術」/日本緩和医療学会「がん患者の家族ケアに関する手引き」
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について